
子どもとアートを体験
2025/02/14
こんにちは!
MuSuBi CLUB 編集部のきなこです。
寒い日が続いていますが、お元気でお過ごしでしょうか。
本日のテーマはアート🎨です。
「はたして、うちの子に絵心はあるかしら?」
など、親になって思うこともいろいろありますよね。
子どもと過ごしていると、 「あの雲、何に見える?」と会話したり、 面白い形の葉っぱを見つけるのに夢中になったり。
身近にも感性を磨く素材がたくさん転がっていることに改めて気づかされます。
そして、 日常から離れてアートにふれる機会を持つのもまた素敵なこと。
子どもが小さいうちは
「美術館?ムリムリ、静かにできないし…」
「落ち着いて観られる気がしない」
などと思ってしまいますが…
いま各地の美術館は、子どもたちが楽しめるよう工夫され、 企画展に入らなくても作品オブジェを見たり、カフェやショップを楽しんだりと、 肩の力を抜いて訪ねられる場所になっています。
2024年、地元や旅先で息子と一緒に訪れた中で、とくにご紹介したい場所を選んでその魅力をお届けしたいと思います!
今回は東京、大阪、福岡の美術館をピックアップしますが、 お住まいから遠いという方も「いま美術館ってこんな雰囲気なの?」と、ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。
contents
美術館のある街へ 子連れでGO!
まずは東京です🗼
東京都現代美術館
公式サイト: https://www.mot-art-museum.jp/
〒135-0022 東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)最寄駅:「清澄白河」
緑豊かな広い公園、木場公園の敷地内にある美術館。
え、現代美術!?
なんか難しそう!
という心配はご無用です。
2019年、さらにベビーフレンドリーなスポットへとリニューアル!年齢に合わせていろいろな楽しみ方ができる場所になっていて、無料スペースやショップなど、ワクワクを刺激してくれる開放的な空間が広がります。
大きな大きなガラス張りのエントランスで好奇心いっぱいの瞳でよちよち歩きしているお子さんや、屋外のオブジェの周りを興味津々の様子で何度もぐるりと回っているお子さんたちも。
そして、親子で訪れたらぜひチェックしたいのが地下の「こども としょしつ」。
現代美術、アートに関わる子ども向けの本を中心に、外国の本もたくさん並ぶ空間。かわいい絵本から新鮮なビジュアルまで、親子いっしょに創造の世界をお散歩できます♪
図書館はまだ入ったことがない…という小さなお子さんのはじめの一歩にも◎。同じフロアには自由に楽しめる「水と石のプロムナード」もあります。
そして、館内には「Soup Stock Tokyo」の会社が手がけるレストラン 「100本のスプーン」も。離乳食(各時期に対応)や、大人向けの料理をそのままハーフサイズにした子ども向けのメニューもある夢いっぱいの場所。
(公式インスタグラムより)
食事の楽しみに加えて、作品づくりに参加できるキッズスペースや、家族みんなでアートになれる不思議な仕掛けなど、びっくり新鮮な体験に出会えるスポットです♪
私たちが訪ねた2024年10月は、常設展の特集展示での参加型の作品(野村和宏)が目を引きました。
色もサイズもばらばらのボタンがたくさん準備されていて、来館した人は好きなボタンを選んで器にとります。そして、小さな台座を目掛けて枠線の外から投げて載せるチャレンジをするというもの。台座の上に載れば成功なんですが、私たちに奇跡は起きず(笑)。小さなお子さんたちが夢中で取り組む姿も微笑ましかったです。
たくさんの来場者に投げられ、床一面に広がる無数のボタンが作品を育てていきます。人が来るたびに変化していくアートというわけです。
「アートって自由なんだ!」と体いっぱいに感じられる体験でした。
2025年は、開催中の「坂本龍一 音を視る 時を聴く」(〜2025/3/30)や、開館30周年記念展などが予定されています。
美術館のある木場公園は、遊具や広場、大きな橋や休憩スペースなど充実している広大な公園。時間が経つのがあっという間です。
さあ、続いては大阪にひとっ飛びです!
大阪中之島美術館
公式サイト: https://nakka-art.jp/
〒530-0005 大阪市北区中之島4-3-1 最寄駅:「渡辺橋」「肥後橋」ほか
真っ黒でスタイリッシュな四角い建物が2022年に出現!
近代アートとデザインをテーマに、子どもから大人まで感性を刺激する取り組みが盛りだくさんの美術館。ワークショップやアーティストトークなど充実のプログラムが企画され、ミュージアムの「新しい形」を次々に実現しています。
快適な授乳室や親子休憩室、ベビーカーの貸し出しなどベビー対応も万全。
ダンスや写真撮影などをテーマにした子どもの向けのワークショップもさかんで、近くの子ども図書館「本の森」とのコラボイベントも。ぜひチェックして予定を立てたいところです♪
人気スポットのため、週末の企画展などは混雑しますが、フリースペースでのアートを楽しむこともできます。
「ブラックキューブ」の愛称の建物は外から見るとなかなか圧があるものの、中に入ると思いのほか開放的で、内部とのギャップが。細部にもこだわりがある建築自体も見どころなんです。
吹き抜けで見渡せる4階部分には巨大な人形オブジェが!
(※大阪出身の現代美術家 ヤノベケンジ作)
さらに、都会の中の美術館でありながら芝生広場があるのも大きな魅力。
ここでも、子どもから大人まで大人気の作品と出会えます。

(公式インスタグラムより)
オープン以降、大規模のモネ展やテート美術館展のほか、斬新な切り口の企画展も続々と催されてきました。
3月から開催中のゲームのクリエイションをテーマにした「大カプコン展」(2025/3/20-6/22)を始め、今後も多様なジャンルの企画展が続きます。
最新アートはもちろん、小さい頃から「ほんもの」に触れさせたいという親心にもしっかり応えてくれると思います!
そして、すぐ向かいにある国立国際美術館も、見かけによらず(?)子どもが楽しめる施設です。
国立国際美術館
公式サイト: https://www.nmao.go.jp/
〒530-0005 大阪市北区中之島4-2-55 最寄駅:「渡辺橋」「肥後橋」ほか
船みたいに見える!
地面から翼みたいなのが生えてる!
子どもの想像力をかきたてる巨大な建築物。
これが美術館?いったい展示室はどこ?となるのですが、全ては地下スペースに。公式ページによればこういった完全地下型の美術館は世界的にも珍しいのだそう!
※公式には「竹の生命力と現代美術の発展・成長をイメージした外観デザイン」だそうです。
壮大な造形の周りをぐるっと歩くだけで、創造的な感覚が呼び覚まされるかも!?
そんな国立国際美術館も、「0歳から楽しめる美術館」としていろいろな取り組みが行われています。
「ちっちゃなこども びじゅつつあー」と題し、「泣いても笑っても、大丈夫」というコンセプトで0歳から一緒に安心して参加できる館内ツアーもその一つ。
少しとっつきにくいなというテーマも、子どもと一緒に聞いていると学芸員さんのお話がスッと頭に入ってきたりして、大人にとっても新鮮なアート体験になると思います。
※ツアーは期日限定。小学生向けや大人向けのツアーもあります。
さて、ここでちょこっと寄り道を💨
この2つの美術館の目と鼻の先には、最新型プラネタリウム機材のある大阪市立科学館が建っています。
どの年齢でも楽しめる仕掛けがいっぱいのお楽しみスポットで、手で触れたり身体を使って操作しながら楽しめる体験型のコンテンツがたくさん!
(プラネタリウムは幼児向けのプログラムもありますが、暗闇が怖いお子さんなどは様子を見てください)
成長につれて何度も訪れたい大阪の中之島エリアです。
続いては、さらに西へ!
福岡に移動しましょう🚄
福岡市美術館
公式サイト: https://www.fukuoka-art-museum.jp/
〒810-0051 福岡市中央区大濠公園 1-6 最寄駅:「大濠公園」ほか
広大な大濠公園の敷地内にある美術館。
エントランス前には、大きなかぼちゃのオブジェ(草間彌生作)が!
屋外には他にもあっと目を引くアートが展示されています。
どこか和を感じるような二階建ての平面的に広がる建築。フロアは1F2Fだけなのですが、広々と同じフロアにいくつも展示室が。
この美術館は、なんといってもキッズスペースが素敵。
九州出身のアーティスト、オーギカナエさんが制作したこだわりの空間で、壁には取り外しできるオブジェが! 大濠公園や福岡の街をイメージして描かれたカラフルな「作品」の世界に入り込んで、のびのびとアート体験を。畳の上のくつろげるスペースで絵本を見ながらゆっくりするのもいいですね。
「小さな子どもたちが心に持つ美術のたねを育む場所にしたい」という願いからこのキッズスペースは「森のたね」と名付けられています。(敢えて写真は載せませんので、お子さんと一緒にぜひ新鮮な発見を♪)
パパさんも使える赤ちゃん休憩室や、授乳室も備えているほか、過去には「初めてのベビーカーツアー」やミニワークショップなど、ベビーと家族が楽しめる取り組みが活発です。
私たちが訪れた2024年5月は、福岡を拠点に活動するアーティストKYNE(キネ)の大規模な特別展が行われていました。(※現在は終了)
(↑撮影可の作品展示の様子です)
カメラにおさまらないほどの巨大作品に圧倒されました。
さらに、別の展示室では「鹿児島睦の まいにち展」も。こちらも九州にゆかりの深い陶芸家・アーティストです。(※現在は終了)
作品が生み出される地元の空気の中でアーティスト作品に触れられることもまた素敵だと感じます。
現在は「トムとジェリー展」(〜2025/3/20)を開催中。
その世界に迷い込むような楽しい展示やグッズも盛りだくさんで大人気の様子です…!
自然豊かな公園に足を運びながら、ベビーのご機嫌やタイミングを見て美術館に立ち寄るコースもぜひ選択肢に入れてみてくださいね。
※記事内の情報は2025.2月現在のものになります。休館日等の最新情報は公式サイトをご参照ください。
※企画展は別料金、予約が必要な場合もあります。
※人物画像はイメージです。
その❶ オンライン美術館
コロナ禍を経て、ルーブル美術館を始め海外の有名ミュージアムがサイト上でオンラインビューやバーチャルツアーのコンテンツを展開。
(現在、ルーブル美術館のサイトは表示が英・仏・西・中の4言語のみとなっていますが、バーチャルツアーは視覚的な操作で見られます)
おうちにいながら一流の作品を鑑賞するチャンス!
生で作品を味わうことももちろん大切ですが、IT化によって「いつでも」「どこからでも」素晴らしいアートに触れることが可能になりました。
その❷ 音声ガイド
鑑賞マナーを守れる年齢になれば、ぜひ活用したいのがミュージアムの音声ガイド。作品の解説が音声で聞けます。ハンディタイプの機械を借りるのが定番でしたが、最近は手持ちのスマホとイヤホンを使って操作する場合も。
私自身、「音声ガイドよりもグッズに予算を使いたい」などと考えて、以前はあまり使ったことがなかったのですが、その進化を知ってから一目置いています。
最近は、名だたる声優さんや俳優さんがナレーションを担当していることも多く、その世界に惹き込まれます。各作品の理解の助けになるだけでなく、BGMが凝っていたり、時代背景の話や関連する音楽が流れたりと、企画展ごとに創意工夫されたツールになっていて、子供も大人も楽しめます。
終わりに
子どもの一挙手一投足にヤキモキし、余裕のない毎日。
日々に翻弄されていると、
「何かをゆっくり楽しめる日なんて私にはもう永遠に来ないの?」
なんて思う時もあります。
「今はそんな余裕ないよ〜・・・」と感じていても、
その日は、やがて訪れます。
そして、これまで関心が向かなかった世界に子どもがいざなってくれるという嬉しいおまけが付いてくることも!(私の場合は、小学生になった息子が渋〜い内容の「聖徳太子展」に誘ってくれました。笑)
子連れで鑑賞となると、もちろん守るべきマナーも教えなくてはなりませんが、それも含めて、これからさまざまな場に出ていく練習になるのではと考えています。
今回は国内3都市の美術館に内容を絞ってお届けしましたが、自然と一体化した郊外のミュージアムや、博物館などもまたご紹介できたらと考えています。
ぜひ素敵なアート体験を見つけてくださいね。
★今回も最後までお読みいただきありがとうございました★